学生寮での少女の悲劇

   

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寮で遭遇した不可思議

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17歳になった私は、学校の寮で缶詰めになりながらSLC*(*編集部注 ネパールでの学校の卒業試験。短期大学・大学への入学に必須。)の試験勉強をしていました。自分の家だとうまくはかどらないのです。

そしてそれはだいたい夜の9時ごろ起こりました。

学校での勉強を終えて、寮の自室でまた勉強をしようとスイッチを何度も押したのですが、どうしても電気がつきません。大声を出しましたが、誰も何も言いません。なんなんだ。寮に入って初日からこれって、もう最悪だ……。そんな気持ちでした。

https://twitter.com/search?f=tweets&q=hostel&src=typd

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「こんばんは、誰かいませんか?」私の声は壁に吸い込まれ、静寂があたりを包みました。

美しい少女

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私はシャツを脱いでズボンを着替えながら、悩んでいました。思い切ってドアを開けてみると、辺りの部屋もすべて静まり返っています。学生寮にはだいたい12の部屋がありましたが、誰の声もきこえません。私は耳を何度もそばだてました。そうすると突然、光が垣間漏れ、自分の部屋の窓からとても美しい少女が外にいるのが見えました。彼女は女子用の宿舎に駆けよっていました。たちまち光があふれて、部屋は明るくなりました。

なぜ誰も知らない?

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私は自分の部屋を出ると、やっと友人に会うことが出来ました。友人たちと他愛のない話をしながら、頭痛とともに言いようのない疑問が生じてくるのを感じました。

「なぜだろう。さっきは誰も何を言っても返事もしてくれなかったのに……」そんなことを考えていると、間もなく夕食を告げるベルが鳴ったので、私たちは食堂まで急ぎました。

食堂のコックだけが知る秘密

https://www.facebook.com/balascanteen/

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私は食堂の隅に座って、辺りを眺めていました。食堂ではどの人もプレートをもって一列に並んでいます。私はのろのろと自分も並ぼうと席を立つと、料理を作っているコックと目が合いました。コックは私のテーブルに食事を持ってきて、一緒に座りました。私はたいてい食事をするのに時間が掛かってしまいます。友人たちが自室に食事のトレーを持ち帰るなか、コックと私だけがぽつんと残されました。

コックは「元気かい?」と聞きました。私は「はい、一応」と力なく答えました。

「君、窓から何か見ただろう?聞かせてくれないか?」コックは立て続けに尋ねました。私は驚きのあまり身動きが出来なくなりました。なぜ彼は知っているんでしょう?スプーンを持っている手がカタカタと小刻みに震えました。

私が自分の見たものを全て話すと、彼は「昔話だが」と言って、こんなエピソードを聞かせてくれました。

昔々

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その昔、この寮には若いカップルが過ごしていたと彼は言います。二人はマンゴーの木の下でよく話をしていて、誰からも見られない、誰からも邪魔をされない夜に外に出て話すのが好きだったそうです。彼らは学校の勉強の話や、いつ結婚するか、二人でお店をいつ始められるか、そんな他愛のない話をずっとしていました。最後に彼らを見た日は金曜の夜だったということです。

「きっと夜更かししていたんだろう、1時まで起きていたよ。」とコックは言いました。

ある週末に起きた悲劇

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青年は男子用の宿舎に、少女は女子用の宿舎にそれぞれ戻ります。寝る前には電話で話をします。

毎朝少女はシャワーを浴びて、ベランダに出てその長い髪を乾かすのですが、長い髪を朝日になびかせる彼女を見かけるたび、彼は手を振ります。彼女は髪を乾かし終わると、洗濯物を干して、お寺に出かけます。その日も彼女には、そんな変わらない日常があるはずでした。

粉々になったガラス、もう帰らない彼女

階下から友達の声がすると、彼女はベランダの下を見ました。すると友達の姿がよく見えなかったため、身を乗り出したところ、頭から転落してしまいました。青年は彼女を病院まで運びましたが、病院に着いてすぐに亡くなってしまいました。

彼女が亡くなってから、青年は気がふれてしまい、今は病院で過ごしています。亡くなった彼女の魂は、自分と近い年頃の男性がやってくると、愛する彼だと思うのでしょう、夜更けに姿を現します。私が出会ったのは、そんな最中でした。

どんな人にとっても、忘れられない人がいますが、彼女にとってはその青年だったのでしょう。今でも彼女との出会いは、不思議な思い出として私の記憶の中に残っています。

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