米朝会談 米国の態度軟化にみる日本の孤立の懸念

   

スポンサーリンク

昨日27日から、第2回米朝首脳会談が始まった。今回ベトナムの首都ハノイで開催されているこの会談は、米朝関係の行方が極東アジアの安全保障に大きな影響を与えることから、世界中の注目が集まっている。

初日に金正恩委員長と顔合わせしたトランプ大統領は「首脳会談は前回と同じか、それ以上の成功になると思う」と述べ、期待感を示した。本日行われている会談では昨年の会談で合意した完全な非核化、新たな米朝関係の樹立、朝鮮半島の平和構築などの具体的な措置について協議される見込みだが、両国を取り囲む情勢はどのようになっているのか、おさらいしたい。

軟化するトランプ大統領の姿勢

米朝会談に至るまで、トランプ大統領の北への態度がトーンダウンを続けていた。トランプ大統領は19日、大きな成果を収めるだろうと期待感を示したが、“最終的に北朝鮮の非核化は目指すものの、核実験がない限り急ぎはしない”との意思を表明した。今まで、トランプ大統領は非核化で一切譲歩しない厳しい姿勢を貫いていたが、この軟化は非常に気がかりだ。

去年6月のシンガポールでの第1回米朝会談の際、共同声明で日本などが求める“完全かつ検証可能で不可逆的な核廃棄(CVID)” が明記されることはなかったが、この態度軟化によっていっそう北朝鮮ペースになることが懸念される。

トランプ大統領が軟化する背景

トランプ氏twitter

トランプ氏twitterより

なぜ、トランプ大統領の態度が軟化したのか。それにはいくつかの理由が考えられる。

まず、内政上の理由だ。来年11月には米国大統領選が控えている。再選を目指すトランプ大統領としては、支持拡大のため何かしらの外交実績がほしいのは明らかだ。バーニー・サンダース上院議員のように、民主党から続々と出馬表明が出ている。

2つ目に、中国の存在だ。近年、北朝鮮は中国への接近を図っている。北朝鮮は米中両国にとって緩衝国家としての役割を果たしていることから、トランプ大統領としても中国を意識して、北朝鮮と何かしらの進展を模索せざるを得ない政治的背景が見え隠れする。

3つ目に、韓国の存在である。文存寅政権の誕生以降、韓国の北への宥和政策は進み、韓国自身も今日の融和ムードに米国を引き込もうとしている。トランプ大統領の理念や外交手法から想像するに、北朝鮮が米国本土に届くICBMを廃棄さえすれば、米国にとっての核の脅威は事実上なくなることから、現在の南北融和ムードはトランプ大統領にとって決して悪いものではない。

日本としては難しい局面に

仮に、今回の会談が1回目のような形に終わり、米国の北への態度が軟化するなら、朝鮮半島情勢はいっそう北朝鮮ペースとなり、日本の孤立化がますます進むかもしれない。本来ならば、北朝鮮に対しては日米韓が連携して対処しなければならない。しかし、そのような連携の姿は全く見えず、日米韓の北への対応は大きく異なってしまった。北朝鮮としては、今回の会談を利用して、日米の連携を崩していきたい思惑もあることだろう。

スポンサーリンク

 - アジアのニュース, アジア・世界ニュース , , ,